真珠は本物そっくりに模造しやすい宝石の一つで、ガラス、貝殻、プラスチックを使った模造真珠は何世紀も前から作られてきました。幸い、本物の真珠には偽物が真似しにくい構造があり、いくつかの簡単なチェックで多くのことがわかります。ただし、本物の真珠が天然か養殖かは自宅のテストではわからず、鑑別機関が必要です。このガイドでは、その両方を解説します。

3種類の真珠

  • 天然真珠は、人の手を借りずに貝の中で、通常は小さな異物を核として形成されます。希少で、現在市場に出回っている天然真珠のほとんどは、アンティークやヴィンテージのジュエリーに使われているものです。
  • 養殖真珠は、人の手を借りて育てられた本物の真珠です。養殖業者が核、外套膜の一片、またはその両方を貝に挿入すると、貝が数か月から数年かけてそれを真珠層で包みます。現在販売されている本物の真珠のほとんどは養殖真珠です。
  • 模造真珠は、貝がまったく関わっていないものです。通常は、ガラス、プラスチック、貝殻のビーズに真珠のような塗装を施したものです。ブランド名で販売される高品質なものもあれば、安価なコスチュームジュエリーもあります。

天然真珠と養殖真珠はどちらも、炭酸カルシウムの結晶が微細な層になった真珠層でできています。この層こそが本物の真珠の深いテリと、わずかにザラザラした表面を生み出すもので、自宅でできるテストのほとんどはこれを利用しています。

歯でこするテスト

真珠を前歯の先で優しくこするか、2つの真珠を軽くこすり合わせます。

  • 本物の真珠(天然または養殖)は、重なり合った真珠層の結晶のため、通常はわずかにザラザラ、砂っぽく感じられます。
  • 模造真珠は、塗装が均一なため、通常は完全になめらか、またはガラスのように感じられます。

優しく行い、終わったら真珠を拭いてください。これは自宅で最も信頼できるテストですが、完璧ではありません。表面に凹凸をつけた模造真珠もあり、ひどくすり減った本物の真珠は普段よりなめらかに感じることがあります。

穴を観察する

10倍のルーペや拡大鏡で、糸が通っている各真珠の穴を確認します。

  • 本物の真珠は通常、縁がシャープできれいな穴をしています。核入りの養殖真珠では、内部で真珠層と核が接する線が見えることがあり、真珠層の薄い真珠では、その層がかなり薄いことがわかる場合もあります。
  • 模造真珠では、穴の周りの塗装が欠けたり、はがれたり、めくれたりしていることや、塗装の縁が盛り上がっていること、表面とは色や質感の違うガラスやプラスチックの芯が見えることがよくあります。

テリと表面を確認する

テリとは、表面に映る反射のシャープさのことです。真珠を光の下にかざして、映り込みを観察しましょう。

  • 上質な本物の真珠は、くっきりと明るい反射を見せ、多くの場合ほのかな輝きを放ち、ローズ、シルバー、グリーンなどの柔らかな干渉色を帯びることもあります。
  • 模造真珠は、平板でチョークのように見えたり、塗料のように均一に光っていて深みがなかったりすることがよくあります。

次に、拡大して表面を観察します。本物の真珠には、ほぼ必ず小さな斑点、筋、くぼみ、わずかな凹凸といった自然な特徴があります。すべての真珠の表面が完璧であれば、疑う理由になります。一方、模造真珠では、特に穴の周りや首に触れる部分で、塗装がこすれて芯が見えるすり減りがよく見られます。

形、揃い方、色

  • 形。 本物の真珠のほとんどは完全な真円ではありません。上質なラウンドのネックレスでも、平らな面で転がすとわずかなばらつきがわかります。
  • 揃い方。 すべての真珠がサイズ、形、色まで完全に同じネックレスは、模造真珠によく見られる特徴です。上質な本物のネックレスは丁寧に揃えられていますが、完璧ではありません。
  • 色。 本物の真珠には、ホワイト、クリーム、ピンク、ゴールド、グレー、ブラックなどの色があります。珍しく鮮やかな色や、塗ったように見える色は、染色や模造の可能性があります。本物の真珠が染色されていることもあるので、色だけではどちらとも言えません。

重さと温度

  • 重さ。 本物の真珠もガラスの模造真珠も、大きさの割にそれなりの重さがあります。プラスチックの模造真珠は、たいてい明らかに軽く感じられます。
  • 温度。 本物の真珠は、触れた瞬間はひんやりしていて、肌に触れているうちにゆっくり温まります。ガラスもひんやり感じるので、これは主にプラスチックを見分けるのに役立ちます。プラスチックは最初から室温に近く感じられます。

どちらもそれだけでは決め手になりませんが、歯でこするテストや穴の観察と組み合わせれば、信頼できる判断材料になります。

留め具と糸からの手がかり

  • 上質な真珠のネックレスは、通常、真珠と真珠の間に結び目が作られています。真珠同士がこすれないようにするためと、糸が切れても失う真珠が一粒で済むようにするためです。
  • 上質なネックレスの留め具は、純度の刻印のある金、プラチナ、銀であることが多いです。メッキや刻印のない卑金属の留め具はコスチュームジュエリーを示唆しますが、留め具が交換されていることもあります。刻印ガイドをご覧ください。

天然か養殖か:鑑別機関が必要

天然真珠と養殖真珠を、自宅や写真で確実に見分ける方法はありません。宝石鑑別機関はX線画像で真珠の内部構造を調べます。多くの養殖真珠には核が見られ、天然真珠には同心円状の成長層が見られます。家族の歴史があるアンティークのネックレスなど、天然真珠かもしれないと思う場合は、GIAなど信頼できる鑑別機関のレポートを取る価値があります。天然真珠は養殖真珠よりはるかに高価な場合があるからです。

写真でも真珠をテストすることはできません。写真からわかるのは、形、色、テリ、そして糸の通し方や留め具で、推定される種類や年代を示す手がかりにはなります。AI Jewelryはこうした目に見える情報を説明や価格帯に活用しますが、真珠層の手触りを確かめることも、真珠の内部を見ることも、天然、養殖、染色、模造のどれかを確認することもできません。

淡水・アコヤ・南洋・タヒチ真珠の比較

養殖真珠のほとんどは、主に4つの種類に分けられます。以下は一般的な範囲で、どの種類にも例外があります。

種類 貝と主な産地 一般的なサイズ 一般的な色 特徴
淡水真珠 淡水の二枚貝、主に中国 約2〜12 mm、より大きなものも ホワイト、クリーム、ピンク、ラベンダー 真円でないものが多い。通常は無核で全体が真珠層。広く流通し、一般に最も手頃
アコヤ真珠 アコヤガイ(Pinctada fucata)、日本と中国 約2〜10 mm、6〜8 mmが多い ホワイトとクリームに、ローズやシルバーの干渉色 定番の白いラウンドネックレス。核入りでシャープなテリ
南洋真珠 シロチョウガイ(Pinctada maxima)、オーストラリア、インドネシア、フィリピン 約8〜20 mm ホワイト、シルバー、クリーム、ゴールド 大粒で真珠層が厚く、柔らかなサテンのようなテリ。最も価値の高い真珠の一つ
タヒチ真珠 クロチョウガイ(Pinctada margaritifera)、フランス領ポリネシア 約8〜18 mm グレー、ブラック、グリーン、ブルー、「ピーコック」 天然の濃い色。ほかの種類で非常に濃い色の真珠は染色されていることが多い

専門家は、サイズ、形、色、テリ、表面の状態、真珠層の質、そしてネックレスの場合は揃い方で真珠の品質を評価します。

ヒント: ネックレスの糸が切れていたりゆるんでいたりする場合は、テストしたり身に着けたりする前に、宝石店で糸替えをしてもらいましょう。一粒ずつ結び目を作る絹糸を頼むとよいでしょう。宝石店ならたいてい、その場で真珠が本物らしいかどうかを教えてくれます。

本物の真珠のお手入れ

真珠層は柔らかく酸に弱いため、真珠はほとんどの宝石より丁寧な扱いが必要です。

  • 真珠は香水、ヘアスプレー、メイクの後に最後に身に着け、外すときは最初に外しましょう。
  • 着用後は、柔らかくわずかに湿らせた布で拭きます。超音波洗浄機、スチーマー、化学洗浄剤は絶対に使わないでください。
  • 傷をつける可能性のある硬い宝石から離し、柔らかいポーチに平らに入れて保管します。ネックレスを長期間吊るしておくのは避けましょう。
  • よく身に着ける場合は、絹糸が伸びて弱くなるので、定期的に糸替えをしてもらいましょう。

真珠を含む家族のコレクションを整理している場合は受け継いだジュエリーの扱い方を、品物の金額を知りたい場合はジュエリーの価値はいくら?をご覧ください。